毎年新しいモデルが発売されるスマホ。年々高性能化しており、人々にとってなくてはならない必需品になっています。
ただし、価格も性能と比例して高額化しており、10万円を超える価格帯のスマホも珍しくありません。
最近では、そんなスマホを保護するために、スマホケースの素材に着目する人も多いようです。
スマホケースの素材は大きく分けると、頑丈さでスマホを守る“ハード素材”と柔らかさで衝撃を逃がす“ソフト素材”の2つがあります。
この記事では、衝撃に強いスマホケース素材のメリット・デメリットについて解説します。
まずは、ハード素材についてです。スマホケースのハード素材は、以下の3つがあります。
ハードスマホケースの定番素材としてスマホケース市場にたくさん出回っているのがポリカーボネートです。
ポリカーボネートは強化されたプラスチックで、熱可塑性(ねつかそせい)樹脂の一種であるポリカーボネート樹脂を原料としています。
スマホケースのほかにも、カメラのレンズや車のヘッドランプ、防弾材料などさまざまなモノの素材として活用されます。
強度が高い
ポリカーボネートは、プラスチックのなかでもっとも高い耐衝撃性を持っています。その強度はアクリルと比べても50倍程度、一般的なガラスの場合は200倍以上に及ぶほどです。
燃えにくい
ポリカーボネートは非常に燃えにくい素材です。
万が一火が付いたとしても、燃え広がらずに自然に消化します。
キズが付きやすい
強度が高いポリカーボネートですが、ひっかきなどによる細かなキズが付きやすいという難点があります。
キズが付くと透明感が失われてしまうため、取扱いには注意が必要です。
有機溶剤・界面活性剤と相性が悪い
ポリカーボネートは、アルコールやシンナーなどの有機溶剤のほか、アルカリ性洗剤などがNGです。
拭き取りなどにこれらを使用すると、濁りや変形、ひび割れなどがおきることがあります。
全面印刷ハードケース
画像出典:オリジナルケースファクトリー(当社)
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クリアケース
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全面印刷メタリックケース
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放熱性が高い
木材は金属などと比べて熱伝導率が低い素材です。スマホを長時間使うと本体が熱くなりますが、木材のスマホケースは熱が伝わりにくいメリットがあります。また、放熱性が高いため、こもりがちな熱を逃がします。
使うほどに味わいが出る
プラスチック製のスマホケースは、長期間使用していると黄ばんだり濁ったりしてきます。木材のスマホケースは使うほどになじんで味わいが出てきます。
木材の種類を選べる
スマホケースの素材となる木の種類もさまざまです。サクラやカエデ、スギ、ヒノキなどさまざまな木が素材になります。木目のデザイン模様も一つひとつ異なり、自然の香りも楽しめます。
滑りやすい
木材のスマホケースは表面が丁寧に磨かれているため、サラッとして滑りやすい面もあります。うっかり落としてしまうと木目に沿ってケースが割れてしまうこともあります。
水に弱い
自然素材である木材は水に弱い特徴があります。とくに無垢素材は、水が染みこんでカビたり木目に沿って膨らんだりしてしまうことも。乾燥後は変形してしまうこともあるため、濡れたらすぐに拭き取る必要があります。
衝撃に強い
アルミ素材は単位重量当たりの強度が高い素材です。合金化の状況によっては航空機の部品に利用されるほど。スマホケース素材のなかでもとくに衝撃に強く頑丈です。
高級感がある
アルミ素材は金属ならではの輝きがあり、アルミそのものが美しい見た目をしています。シックで落ち着いた印象があり高級感を演出します。
ワイヤレス充電が使用できない
アルミ素材は電波干渉を受けてしまいます。スマホケース全体にアルミを使用したデザインの場合はワイヤレス充電ができない場合があります。
価格が高めになりやすい
制作のための加工にもコストがかかるため、高価になりがちです。アルミ素材のスマホケースを制作している業者も少なく、気軽に商品化するのが難しい素材であるといえるでしょう。
続いてソフト素材です。スマホケースのソフト素材には、主に以下の4つがあります。
シリコンはソフトケースの素材として広く使われています。シリコンはシリコン樹脂を使用した素材で、工業用品などにも活用されます。
衝撃を吸収する
ソフトケースはハードケースとは違い、受けた衝撃を素材が吸収して大切なスマホを守ります。 落下などの衝撃を受けたときに、シリコンの柔らかさが衝撃をうまく逃がすことで、ケース自体も破損することなくスマホを守ってくれます。
扱いやすい
シリコン素材は表面が滑りにくくなっているため、とても手にフィットしやすい特徴があります。しっかりと掴みやすく、スマホの落下防止に役立ちます。
加工・印刷が難しい
シリコン素材のスマホケースは厚みによって衝撃吸収力を高めているところもあり、薄く加工することが難しい素材です。
ホコリが付きやすい
シリコンは粘着性が高いほか静電気を帯びやすい素材です。そのため、ホコリが付きやすいという特徴があります。
ソフトケースで人気なのが、TPUです。TPUとは熱可塑性ポリウレタンのことで、プラスチックの一種です。「柔らかいプラスチック」と呼ばれることもあります。
硬くて柔らかい
TPUはポリカーボネートより柔らかく、シリコンより硬いという、プラスチック素材のいいとこ取りをしたような素材です。強力なゴムのように衝撃を確実に逃がすことができます。
扱いやすい
扱いやすい点もTPUの特徴の一つ。薄く加工することも可能で、かさばらない点も人気の理由です。柔らかい素材のためケースの脱着も楽にでき、着せ替え派のスマホユーザーに絶大な人気を誇ります。
熱に弱い
TPUの残念な点は、耐熱性が弱いところです。夏場の車内に放置してしまうと、変形したり変色したりすることがあります。
画像出典:オリジナルケースファクトリー(当社)
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高級志向のソフト素材として根強い人気があるのが本革、リアルレザーです。
牛や鹿、羊などの動物の皮を加工しており、スマホケースのほか財布やバッグ、靴などの雑貨に多く使われています。
使うほどに味わいが出る
リアルレザーは吸湿・放湿性に優れていて、とても手になじみやすい素材です。使うほどになめらかに味わい深くなります。
画面も保護できる
レザー素材のケースは手帳タイプになっていることが多いです。ディスプレイ面もきちんとカバーすることができます。
水に弱い
吸湿性が高いゆえに水に弱いというのもリアルレザーの特徴です。湿度の高い場所に放置しておくとカビが発生してしまうおそれもあります。
対応業者が少ない
制作する業者が少ないのがデメリットです。また、印刷が施しにくいためデザインでの差別化が難しく、素材のみでの勝負となります。
PUレザーは、一般的には“合皮(合成皮革)”や“フェイクレザー”と呼ばれる人工的につくられたレザー素材の一種です。
ポリウレタンを使用しており、フェイクレザーのなかでは高級な部類に入ります。手帳型スマホケースの定番の素材で、衣類や雑貨、家具などにも幅広く活用されています。
柔らかい
PUレザーは布にポリウレタン樹脂をコーティングした素材です。柔らかくしっとりとしており、本革に近い質感があります。
軽い
リアルレザーはずっしりとした重みがありますが、PUレザーは薄く、軽いのが特徴です。定期的な手入れも不要なため、非常に扱いやすいといえるでしょう。
水に弱い
PUレザーは水に弱い素材です。湿度の高い場所に長期間放置すると、水分と化学反応をおこして表面がボロボロ剥がれたり、ベタベタしたりします。
リアルレザーより寿命が短い
リアルレザーは長期間の使用に耐え、経年変化を楽しめますが、PUレザーの寿命は約2~3年です。使用頻度や使い方、環境などでも異なりますが、短期間で買い替えるようなモノの素材として使用されます。
では、結局のところハードケースとソフトケースのどちらがよいのでしょうか。
両素材の違いは耐衝撃のアプローチの方法で、衝撃を跳ね返すのがハードケース、衝撃を吸収するのがソフトケースと、それぞれに特徴があります。
素材の質も向上しており、どちらがより優れているとは決められません。
印刷を施しやすいのがハードケースです。とくにポリカーボネートは安価で印刷が可能なほか、デザイン面も大きく取ることもできます。
デザインデータをそのまま再現しやすいため、個性を発揮したスマホケースに適しています。
プリントするデザインをアピールしたいスマホケースを制作したいのであれば、ハードケースを選択しましょう。
一方ソフトケースは、ケースの形状を自由にデザインすることが可能です。シリコン素材を使用したケースにはさまざまな形があり、若年層にも人気です。
また、レザー素材は手帳型ケースに使われることが多いですが、上品な高級感を演出でき、性別を問わずに幅広い年齢層で使用されています。
形や素材の高級感にこだわって制作したいなら、ソフトケースがよいでしょう。
画像出典:オリジナルケースファクトリー(当社)
双方のメリットをいいとこ取りしたハイブリッドタイプと選択するというのも一つの方法です。
ハイブリットタイプでよく見られるタイプが、ポリカーボネートを本体に、TPUを側面に使用したグリップケース。手の小さな方でもしっかり掴めるよう、真ん中あたりにくびれがあります。
側面のTPUは、ポリカーボネート部分より盛り上がるようになっているため、スマホを伏せて置いても画面やカメラ部分が直接触れません。
衝撃に強いだけでなく、使いやすさにも定評があります。
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