マーケティングの初期段階で必要になるターゲット設定。以前は、『30代の働く女性』『女子大生』のように、比較的ざっくりとした設定が一般的でしたが、より正確にターゲットの行動を理解するために、“ペルソナ”という設定方法が広がっています。

自社でオリジナル商品を開発するうえでも重要なペルソナですが、「ペルソナって何？」「ペルソナのメリットについて知りたい」という方も多いのではないでしょうか。今回はペルソナの特徴やペルソナ設定のポイントをご紹介します。

ペルソナとは、ラテン語で「仮面・人格」という意味があります。マーケティングにおける「ペルソナ」は、商品やサービスを利用する架空のユーザー像です。実在の人物のように細かな設定を定め、ターゲットをより深く知るために役立てます。

ユーザー像が具体的に決まっていない状態では、人によってイメージにバラつきがでます。
たとえば、30代の働く女性というターゲットを設定した場合、その女性が独身なのか既婚なのか、何が好きで何が嫌いなのか、という具体的なイメージが湧きません。そのため担当者によって思い描くターゲットにずれが生じてしまいます。
担当者間で認識の相違があるとマーケティング活動もスムーズに進められません。
ペルソナを設定することで、複数の担当者が同じユーザー像を共有でき、意思決定の際の判断軸になります。

ペルソナは、家族構成や趣味嗜好、休日の過ごし方にいたるまで、多くの項目を細かく設定した“代表的なユーザー像”でもあります。そのため、ペルソナのニーズを満たす商品を考案することで、似たニーズを持つその他のユーザーも満足させることにつながります。ユーザー視点で企画や意思決定が行えるため、精度の高い商品を開発することができます。

商品開発をする際、顧客のニーズを絞ってコンセプトを決めます。コンセプトを決めるうえで、「必ず購入するのはどのような人か」というざっくりとしたターゲット像を検討します。そのために以下の2つの作業を行います。

店頭でのアンケート調査はもちろん、ECサイトの場合はページのアクセス解析などもよいでしょう。顧客情報を集めて購買層の顧客情報を抽出します。

適切なペルソナを設定するため、ターゲット層に商品についてのインタビューやアンケートを行います。消費パターンのほかライフスタイルや行動パターンなどを把握し、コンセプトと合致しているかチェックしましょう。また、定期的にテストを行い、ペルソナとターゲット層の情報が乖離する場合はペルソナ設定を見直します。

コンセプトテストをもとにペルソナを設定します。ペルソナの設定項目例としては以下が挙げられます。

【基本情報】
氏名・年齢・性別・血液型・学歴・未婚／既婚・家族構成・居住地など

【仕事関連の情報】
職業・職種・年収・勤続年数・勤務時間・通勤時間など

【ライフスタイルについて】
趣味・食生活・嗜好品・週末の過ごし方・好きな本・好きなブランド・憧れているブランドなど

3で設定したペルソナをブラッシュアップします。誤ったペルソナを設定すると、目的とずれた販促活動につながりかねません。商品の売り上げが見込めなくなる可能性もあるため、ターゲット層の調査対象を絞り込んで検証しましょう。

これまでの情報をもとに、確実に商品を購入するユーザー像が設定できたら最終的なペルソナを確定します。細かな情報を加え、より具体的にしましょう。その際は、事実に基づいた情報を利用することが重要です。

ペルソナを設定する際は、担当者の先入観や思い込みを反映させないことが重要です。正確にペルソナ設定するために、インタビューやアンケートを行うコンセプトテストのほか、SNSや口コミなど、外部の声も取り入れましょう。また、定期的に見直して、常に実際に購入するユーザーに近い状態にしましょう。

オリジナル商品を開発する際は、ペルソナを設定した的確なマーケティングが重要です。ユーザーの嗜好が多様化している現在、多くの顧客のニーズを満たすこれまでのマーケティングよりも、特定のユーザーに限定したペルソナマーケティングに効果が期待できます。

また、ペルソナを設定すれば、社内での認識のずれを防止し、意思決定の際の判断軸にもなります。スムーズにマーケティング行えるため、工数や販促費といったコスト削減も可能です。

1デザイン1個から対応でき、複数のペルソナに合わせた商品開発が可能です。また、国内生産で短期間での納品に対応しているため、顧客の需要の変化にすばやく対応できます。
ペルソナに合わせた商品開発ならオリジナルケースファクトリーへご相談ください。